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2006年 03月 03日 ( 1 )


2006年 03月 03日

Spatial Econ

京大のとあるワークショップに参加してきた。空間的に経済を見る人たちの集まりだ。以前からコースワークが終わったらこのワークショップに参加したいなと思っていて,今回が第一回目になった。感想は大きく分けてふたつある。ひとつは,空間的な考察をするだけで見えてくる世界ががらりと変わるということだ。現在の主流派経済学は「基本的に」空間を無視する。いくらマイクロファンデーションがあらゆる分析の土台になったとはいえ,エージェント(主体)の最適化行動に空間的な制約は入ってこない。その理由の最たるものは,分析の対象が空間的な経済現象にないことにある。たとえば,ひとつの国の経済成長率を考えるとき,ある都市で産業が発展して他の都市で産業が衰退するなどということは眼中にない。全体での平均的なパフォーマンスを知りたければ,あえて空間的な考察をする必要がないのだ。これは至極当然のことであり,それゆえに分野間のコンフリクトがないのだろうと思う。もし,空間を考慮に入れるなら,エージェント(主体)の最適化はロケーションを選ぶように働き,そのようなマイクロファンデーションを加味するなら,労働力の mobility や産業の興廃・構造変化などなど,これまで見えてなかった視点の発見には枚挙に暇がない。

感想のふたつめは,この分野の可能性に可能性があるということだ。New Economic Geography という新潮流が Paul Krugman (1991) "Increasing Returns and Economic Geography," Journal of Politidcal Economy に端を発して始まったらしい。
[国際シンポジウム:グローバル化と地域統合~空間経済学の視点から]
長年の地理学から経済学への歩み寄りはひとつの形になったのがこの流れのようだ。それは他の分野への波及効果があってしかるべきだと思うけど,どれほどあるのだろう。まだまだ可能性があるのかもしれないし,実はもう残されていないのかもしれない。

いずれにせよ,おもしろそうなフレームワークは学んでみるべきなので,近年の研究を探ってみることにする。

by yoichikmr | 2006-03-03 23:36 | ECONOMICS_経済学