2004年 12月 31日
サーフィンをやっていると,時々,局所的に波が静かになることがある。しばらくすると,待ちかねたように大波がやってきたりする。そのときどう対処するかは,静かな波待ちの状態のときにする状況観察にかかっている。今日のような大雪は,普段と違う非日常の街景色を予感させながら,異常な静けさをともなう。この大雪の後には,新しさがやってくる。明日の朝,太陽が昇り始めたときに街がどんな景色をしているかはわからないけど,それはまぎれもなく新しい年の始まりであって,新しい何かの始まりなんだ。到来する何かの前にある静寂。そんなとき,人は異常なほど冷静になれる。 ちょうど1年前,俺は大学院に行って経済の専門家になりたいと,ただそれだけを考えていた。振り返ってみれば,過ぎ去った1年というのは思いのほか短い。けれども,その短さの中に,結晶となって残った自分の考えがうっすらと残っている。そういう結晶を見つめなおしてみると,曲がりなりにも自分は,目の前にある問題を一生懸命に考えていたということがわかる。今の俺は1年前の俺とは違うことを考えているし,自分のおかれている環境も変わった。時が進むのに合わせて,自分を少しずつ調整してきた。 今年の1年は去年と同じだった。だけど,今回の年越しは前回とは違う。来年には俺は大学を卒業する(・・・予定)。大学4年間にかけた自分の信念は,入学当初と何も変わっていない。当時の思いを,4年という年月を越えて,今に至るまで運んでこれたことはよかったと思う。だけど,気になるのはその信念をどれほど形にできただろうかということだ。 俺の大学入学当初の信念とは,何かの答えやら結果やらを求めることではなくて,今後の自分の人生につながっていく「俺」という人間の基礎を作りたいというものだった。ひとことで言えば,「教養」をつけたかった。教養というのはたかだか4年間でどうこうなるようなものだとは到底思えなかったし,終わりなんてのは始めから見えるわけもなかったから,ただ必死に大海に飛び出たという感じだった。 経済を専門にしているというのは俺の仮の姿でしかない。少なくとも,俺自身にとっては。人類の長い歴史から見れば,俺が生きている時間なんてのはほんのフラッシュでしかない。その短い自分の一生に何とかして意味を求めようとしながらも,全く逆に,人類全体の長い歴史の今後を探りたいとも考える。そういうことを一生を通して考えていく人生を送りたいというのが4年前の信念だ。 自分はいいスタートが切れたのか,今後もその信念を大事にしていけるのか,そんなことを大学卒業前の静けさ,嵐の前の静寂の中に思う。 大学卒業直前はもう嵐の中に半分足を突っ込んでる状態だろうと思う。だから今が,この年の変わり目が,俺にとっての唯一,冷静になれるときなんだと思う。 来るべき新年に期待を抱きつつ・・・。
by yoichikmr
| 2004-12-31 17:34
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