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2008年 06月 20日

巨大にして傑物

Kareem Abdul-Jabbar

Teams: Milwaukee Bucks (1969-1975), Los Angeles Lakers (1975-1989)

Titles: 6 (1971, 1980, 1982, 1985, 1987, 1988)

Honors: 19-time All-Star, 6-time MVP (1971-72, 1974, 1976, 1977, 1980), 2-time Finals MVP (1971, 1985), Rookie of the Year (1970), Hall of Fame

The player: Like no other player, Abdul-Jabbar embodied the maestro team brilliance of Bill Russell and the individual excellence of Wilt Chamberlain. His NBA cup runneth over: six championships, a record six MVPs and a Finals MVP award ... at 38 years old!

Possessed the single most unstoppable shot in NBA history -- the sky hook -- but more than that, he was clutch, consistent and underrated in the toughness department.

He was the starting center on six championship teams and had the presence of mind to cohabitate with stars like Oscar Robertson, Magic Johnson and James Worthy.

He's the all-time leading scorer with 38,387 points; was named to the All-NBA Defensive team 11 times; and is the only modern era player to lead the league at least once in scoring, rebounding, blocked shots, minutes played, field-goal percentage and PER.


巨大にして傑物な人に会いました。Game2が始まる9時間ほど前にBostonの本屋をプラプラしていたら、彼がレジでCDと本を買ってました。しょーもない感想で申し訳ないんですが、クソおっきかったです。
こういう場面に遭遇したときの米人の反応というものが気になるところですが、俺の周囲にいて、彼の存在に気づいている人が2,3人ほど携帯電話で写真を撮ってました。30代くらいの若婦人は、5歳くらいのジュニアを使って果敢にサインを求めていました。彼はこういう事態によほど慣れているのか、取り乱すこともなく、ズボンの後ろポケットからサイン入りのカード(日本の葉書サイズ)を取り出し、声をかけることもなくジュニアに手渡していました。店員たちは、事も無げに彼のレジを済ませていましたが、ひとたび彼の姿が見えなくなるや、お互いに興奮のほどを表現し合ってました。さすが世界のスーパースター。
この間、俺は彼の後ろに並び、いかに彼が大きいかということを目に焼き付けるとともに、もし俺と彼が1on1をしたら、ほとんどのシュートはブロックされるだろうなと想像してました。逆に、彼がフックシュートを打ってきたら、タックルでもしないと阻止できないだろうなとも想像してました。ちなみに、俺の頭は彼の胸のあたりにありました。米国では身体の大きい人をよく見かけますが、彼ほど大きい人は見たことがないです。まぁ、世界中探しても数えるくらいしかいないデカさですからね。
ちなみに、彼は遠征中だったLos Angeles LakersのAssistant Coachをしています。

カリーム・アブドゥル=ジャバー, ウィキペディア
Kareem Abdul-Jabbar, Wikipedia


こちらは2008年NBA Final Game 1 @Bostonの試合前の様子。Jabber(right)とBill Russell (center)にJulius Erving (left)の3人のHall of Famers.

本屋にいたときの彼も、この写真のように、「なんだ、サインがほしいのか、お?」と言いそうな澄ました顔をしてました。
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by yoichikmr | 2008-06-20 13:19 | 音楽映画スポーツお笑い
2008年 06月 16日

NBA Final かくもほころびけり


今年のNBA Finalはイマイチ面白くない。今日(6月16日月曜日)現在で5試合が終わっており、3勝2敗でBoston Celticsが優勝に王手をかけている。NBA Finalは最大7戦まで行われ、そのうち先に4勝したチームが優勝となる。これまで、はじめの2戦がBostonで行われ、次の3戦はLos Angelesで行われた。CelticsはBostonでの2戦とLAでの第4戦を勝利している。

今年のNBA Finalは、60's、70's、80'sにBoston-Los Angeles間にあったRivalryの再現として注目されている。古くはBob Cousy-Bill RusselとJerry Westのライバル関係、最近ではLarry BirdとMagic Johnsonのライバル関係がNBA Finalを戦ってきた。

しかし、過去のライバル関係は、今のFinalのお膳立てはしても、今のFinalを面白くするわけではない。今年のFinalが過去の伝統と栄光を汚さない名勝負であるためには、現役の選手たちが歴史に残る勝負をしないといけない。

だが、彼らはそれをしていない。残念ながら、俺はかつてのBoston-Los AngelesのNBA Finalを生で観ていないが、観るに及ばず、今年のFinalはかつてのFinalに遠く及ばないだろう。それはおろか、最近10年以内に行われた別のFinalのいくつかにも及ばない。今年のFinalは、そもそもFinalとして観られるほどの価値もない。

なぜか?

どちらのチームも王者にふさわしいバスケットボールをしていない。王者にふさわしいバスケットボールを出来ないチームは、たとえ優勝したとしても、王者と呼ばれるべきではない。引き分けはありえないのだから、勝者はいずれ生まれる。しかし、そこで勝者が勝者たりえたのは、彼が王者だからではなく、運が良かったからだ。

では、王者にふさわしいバスケットボールとは何か?

それは、自分たちの強さと弱さをよく知り、自分たちの強さを最大限に生かしながら、弱さを最大限に抑える戦術を取るバスケットボールのことだ。陳腐な言い方をすれば、自分たちにできる最高のバスケットボールすることだ。このバスケットボールが王者にふさわしいのは、プレイの質が常に一定で安定しているからだ。王者は格下の相手に動揺するべきではない。王者は戦う相手次第で戦術を大きく変えるべきではない。王者は、どんな相手に対しても常に強力でないといけない。

今年のFinalで戦うBoston CelticsもLos Angeles Lakersも、どちらもこの意味で王者ではない。両チームとも、敵と戦う前に、自分たち自身をわかっていない。だが、それ以前に戦う資格の無い選手すら見受けられる。こうなってしまっては、もう論外だ。

■ 戦う資格がない

スーパースターであろうと、一年目の新人であろうと、ディフェンスは常に全力でやらなければいけない。ディフェンスは、オフェンスほどに見栄えが良くはないが、試合の中での重要性はオフェンスと等しい。だが、ディフェンスは、オフェンスと違って、チーム全体で作り上げないといけない。史上最高のディフェンスプレイヤーがチームにいても、他の4人がディフェンスをやらなければ、相手のオフェンスを止めることはできない。だから、勝利を獲るためには、全員が全力でディフェンスをしないといけない。その意味で、ディフェンスを常に全力でやらない選手に戦う資格は無い。

Los AngelesのVlad Radmanovicは、BostonのPual Pierceにディフェンダーとして付いているが、基本的に彼はディフェンスをしていない。Pierceとの1 on 1でディフェンスをするのは当然だが、それ以外の仕事をしていない。具体的には、Screen out とHelpを全くしていない。彼がこれらのディフェンスの重要要素を怠ることから、Bostonは実に多くのチャンスを得ている。

Game4でBostonが大量得点差を追い返して逆転勝利した試合を観た人は、第4Q残り16秒に、同じくLos Angeles のSasha Vujacicが Boston のRay Allen との1 on 1でいとも簡単に抜き去られ、Boston勝利に有利となる得点を許したシーンを覚えているだろう。直後の20秒Time Outで、感情的になって周囲に当り散らすVujacicが全世界に放送されていたが、あのプレイの非は完全にVujacicにある。あれだけOpenに1 on 1をする場合、ディフェンダーは何よりもPenetrationを許してはいけない。実際にそうだったように、いくらPau Gasolがコート上にいても、PenetrateされたらHelpは間に合わない。ディフェンダーは、あの場面では成功確率の低いシュートを打たせるようにしないといけない。GasolのHelpの遅さを非難するなど、愚の骨頂。

■ 己を理解せず
BostonのKevin GarnettはFinalを通じて、自分のPlayができずに苦しんでいる。彼が苦しむ理由のひとつはLos Angelesのディフェンスが彼にDouble Teamをすることにあるが、別の理由に、彼自身がコート上での自分の利点を理解していないというのもある。Garnettは元来外角のシュートを得意とするが、それは彼のコート上での唯一の利点ではない。Garnettは、Paint内で高さとQuicknessを生かすべきだ。今Finalを通じて、彼は全くDriveをしない。Pau Gasolとの1 on 1であっても、バスケットへ向かってAttackするということをしない。その消極的姿勢がLos AngelesのDefenseを楽にしているし、Bostonの攻撃パターンを少なくしている。

オフェンスリバウンドを獲ることはBostonの持ち味のひとつであるにもかかわらず、オフェンスリバウンドに積極的に取り組まないプレイが多い。特に、Starter 5のときにそれが顕著だ。GarnettがMiddle Postでボールを持つと、残りの4人はWeak Side(ボールの無いサイド)へ行って、Garnettの1 on 1のスペースを提供する。あるいは、Wingのpositionで、Paul Pierceにボールを持たせて、残りの4人がWeak Sideへ移るというケースもある。このオフェンスは、確実に得点が欲しい状況で使われる。しかし、このオフェンスがセットされる多くの場合、なぜかBostonのプレイヤーはオフェンスリバウンドを狙わない。このプレイは次の意味で、悪いプレイだと思う。
第1に、Front Courtにボールが入ってから、1人しかBallに触らずに一回のオフェンスが終わってしまう。
第2に、オフェンスリバウンドを狙わないから、2nd Chanceが生まれない。
第3に、オフェンスリバウンドを狙わないから、Los AngelesのTransition(from defense to offense)が非常に早く進んでしまう。
このプレイは、何度も連続で選択されるべきものではない。だが、BostonはGame 4で5分以上にわたってこのプレイを連続で続けた。

いかなる場合でも、1人の選手による1 on 1は最小限に抑えられるべきだ。Los AngelesはKobe Bryantに、BostonはPaul Pierceに1 on 1をさせることが多い。特に、試合終盤の重要な局面で彼らの1 on 1が当然のように選択される。しかし、俺は彼らの1 on 1が最良のオフェンスオプションだとは思わない。特にLos Angelesの場合は正しくその通りで、Bryantの1 on 1は最も成功確率の高い選択肢ではない。にもかかわらず、1 on 1が選択されるのは foul call がオフェンスに実に有利に働くというNBA側の要因がある(後述する)。しかし、それを無視しても、彼らの1 on 1はよい選択肢ではない。なぜか?
第1に、彼らの1 on 1は、成功確率の低いシュートに終わる可能性が非常に高い。
第2に、彼らの1 on 1が得点に結びつきそうも無いとき、オフェンスは一度完全にリセットされる。どういうことかというと、彼らがシュートにまでたどり着けない場合、苦肉の策として、別のプレイヤーにパスをするのだが、パスを受ける選手はフリーになる準備をしておらず、シュートの準備ができていない。したがって、はじめからオフェンスを仕切りなおさないといけない。
第3に、彼らの1 on 1がシュートに結びつかなかった場合、上記第2の要因とも相まって、24秒Violationになる可能性が高い。または、24秒Violationを避けようとして、成功確率の低いシュートに終わる可能性が高い。
以上のことから、試合終了間際などに得点が必要な状況を除いて、1 on 1は選択されるべきではない。

■NBAファウルコールの功罪

いつごろから始まったのか知らないが、今のNBAはかつてよりも実に厳しく Foul をとっている。誰かがGoal下にDriveしたら、かなり高い確率でFoulがとられる。または、Penetrationを止めようとすると、よくFoulがとられる。その結果、Gameはどうなったか?
第1に、選手たちがPhysical なプレイをしなくなった。
特に、Defense側のプレイヤーたちがPhysicalにaggresiveなプレイをできなくなった。その結果、defenseは以前よりも「受身」にならざるを得なくなった。激しいDefenseを観られなくなった。Defenseが以前よりも「受身」になったので、Offenseは以前よりも1 on 1をしやすくなった。
第2に、成功確率の低いシュートを打つことが多くなった。
Shooting Foulがとられやすくなったので、無理な体勢でもFinishを狙うことが多くなった。逆に、無理な体勢でシュートを打ちながら、Foulをとってもらえないということも多く目にするようになった。
今Finalでは、BostonのPaul Pierceのプレイに第2の点「成功確率の低いシュート」がよく見受けられる。本来であれば、成功確率の低いシュートは打つべきではない。わざわざ成功確率の低いシュートを打つよりも、より成功確率の高いシュートが打てる状況にある選手にパスを出すべきだ。上述した1 on 1の多さの原因は、NBAのファウルコールの質にもある。
もちろん、悪質なFoulはFoulとしてとられないといけない。けれども、現在のNBAのファウルコールへの姿勢はバスケットボールの質を低下させているのではないかと思う。

■ 総括
総じて、今Finalは局所的な点においても、大局的な点においても、質の低いバスケットボールに成り下がっている。局所的な点とは、1人の選手が1人の選手を相手に1 on 1を行うあらゆる場面である。それは、俗に言う1 on 1のみならず、リバウンドであったり、Fastbreakであったりというあらゆる場面における1 on 1のことである。大局的な点とは、英語で言えば''one possession''のことで、Ballを支配している間のことである。
正直に言うと、筆者の俺はここ6年近く、真面目にNBA Finalを観てこなかった(全く観ていないわけではない)。だから、最近6年間にどういう変化が起きていたのかということを俺は知らない。それは、最近のNBAの流れを知らないという欠点でもあるのだが、同時に、10年以上前のNBAとの違いを敏感に感じ取れるという利点でもある。
俺が今でも思う最高のFinalは1993-1994シーズンの New York Knicks vs Houston Rocketsだ。彼らのバスケットボールは、Kobe BryantやKevin GarnettのようにVersatile で華やかなプレイヤーが活躍するものではなかったが、バスケットボールとしては実にバランスがよかった。特に、Inside PlayersとOutside Playersの役割分担がはっきりとしていた。それが最強のバスケットボールであるというのは、俺は真実だと思う。バスケットボールは左右に守ることは容易でも、前後に守ることは実に難しいのだ。NBAの流れがそういうバスケットボールに戻って欲しいと思う。

これまで今年のNBA Finalの批判をしてきたから、最後にPositiveなコメントもしておこう。驚くべきことに、これだけ批判をしておきながら、俺は、このFinalで多くの選手がすばらしいプレイをしていることを評価している。
まず、Kobe Bryantの成長は評価されるべきだ。彼はSelfishになるべきときと、そうであってはいけないときとの区別がつけられるようになっている。状況判断力が良くなっている。そのお陰でLos Angelesに多くのオフェンスオプションが生まれている。
次に、Bostonのベンチプレイヤーは評価されるべきだ。なかでも、Leon PoweとSam Cassell、P.J. Brownには最大級の賛辞を送るべきだ。彼らに共通する特徴は、aggresiveなプレイをするという点、そしてそれによって他の選手をもaggresiveにするという点だ。これらは、ベンチプレイヤーがコート上にもたらさなければいけない最大の要素だ。彼らは忠実にチームに貢献している。PoweとBrownは、StarterのKendrik Perkinsとともにオフェンス、ディフェンス両方のリバウンドに必ず絡んでいる。たとえリバウンドを取れなくてもオフェンスリバウンドを獲ろうとすることでBostonに良いrhythmを生み出している。彼らが奪ったオフェンスリバウンドがBostonの2nd Offense Chanceを生み、結果としてBostonの良い流れに繋がるケースは多い。Sam Cassellはコート上でかつてないほど果敢に、「ちょっと、お前打ちすぎちゃう?」というくらいにシュートを打っている。彼は無理やたらとシュートを打っているように見られるかもしれないが、実はそうではない。彼がシュートを打つのは、Point GuardでありながらMiddle Post でPost Upするときと、Freeになるときだけだ。どちらもStarting Point GuardであるRajon Rondoが持ち合わせていないMindsetだと言っていい。Sam Cassellがコートに入ることで、BostonのOffenseのrhythmは、Rajon Rondoのときと全く別のものになる。
似たようなPositiveなインパクトをLos AngeleseのDerek Fisherもチームにもたらしている。Los AngelesはBryant以外の選手がaggresiveにオフェンスに関わらない中で、Fisherは積極的にシュートを打つ。

最後に、1994年のFinalを観たことがない人のために、YouTubeで見つけた映像を。
1994 NBA Finals gm 2: Knicks vs Rockets part 1
1994 NBA Finals gm 2 Knicks vs Rockets part 2
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by yoichikmr | 2008-06-16 16:35 | 音楽映画スポーツお笑い
2008年 06月 10日

1年目終了・Blog再開

俺は、先週の月曜日と金曜日にあったQualifier Exam(進級試験)の終了を以って、1年目の課程を全て終えた。今後はこのブログ上に、いろいろな記事を掲載していく予定。前エントリー「MPA/IDかPhDか」以来構想下にあったテーマに関する記事を随時書き上げていく。

- 中国と人権について(経済学の観点から)
- ボストンプロスポーツ全総括(MLB, NFL, NBA)
- 日本、世界からの孤立
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by yoichikmr | 2008-06-10 09:39 | 日記