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2006年 08月 29日

人材

研究者として求められる人材と国際機関スタッフとして求められる人材の違い

国際機関とアカデミアの本質的な違いとは、対象とするものの違いに起因する方法論ではないかと思います。アカデミアは現象の奥に隠れた真理らしきものを追究するために科学的に厳密な手続きを重視しますよね。そこでは人間同士の関係は補完的役割を担うだけで本質的にはいらないわけですよね。一方の国際機関では、現象の解決はさることながら、外部の組織とインタラクションをするということ自体が目的であるために、ここでは人間同士の関係は目的になるんですよね。そして、そこでは科学的な方法論が補完的に作用するということですよね。

けれども、より質の高い世界では補完的な要素すら十二分に求められるはずだと(僕は勝手に)信じています。学会では人との交流からすばらしい研究が生まれるでしょうし、そもそも人間関係をうまくやれなければこの世界は生きていけないですよね。世銀やIMFでも中身の無いことは言っていられないはずで、だから学会の成果を理解できるor利用できる人が求められるわけですよね。

そうすると、じゃあ両者の世界で働く人の違いとは何なんだということになります。そこで求められる人材とは何かという疑問です。実は僕は、両者が求める人材は同じものだと思っているんです。学者だから交渉力がなくていいというのはウソです。もし交渉力がなくていいなら、自分の論文を売り込むことができないことはおろか、共著者との研究においては、何が大事で何が大事でないかという議論ができません。

それでも国際機関で働く人と学者として働く人とは違っているように思えます。けれどもそれは見かけ上の違いではないでしょうか。国際機関で働く人に交渉力のある人や人間関係のやりくりのうまい人が多く、アカデミアにはそういう人は少ないというのは(僕はそういう事実があると思い込んでいるわけですが…)見かけ上の相関(spurious correlation)ではないでしょうか。単に、そういう能力のある人が国際機関に行きたがる傾向にあるというだけなのではないかと思うんです。
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by yoichikmr | 2006-08-29 14:50 | 記事


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